
注文住宅を建てるときに決めることは?迷わないための5つのポイント
注文住宅を建てようと思ったとき、「予算はどれくらい?」「土地はどこに探せばいいの?」「どこに依頼すればいいの?」など、疑問は尽きないでしょう。選択肢が多いからこそ、どこから始めればいいのか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、注文住宅で最初に決めるべきポイントや計画の進め方について、詳しく解説します。
見落としがちな点も含めて、家づくりのプロセスをわかりやすくまとめましたので、これから理想の注文住宅を建てたい!とお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
注文住宅を建てる時に最初に決めること5つ

注文住宅を建てる際に、最初に決めておくべき5つのことについて、順を追って説明します。
1.理想のライフスタイルを描く
家づくりを始める前に、まずは自分たちの理想のライフスタイルを考えてみましょう。
「どんな生活を送りたいのか?」という視点が、家の間取りや設備選びに影響します。
たとえば、子どもがいる家庭なら、子ども部屋やリビングの広さを重視するかもしれません。また、共働きの場合は、効率的な動線や収納スペースが必要になることもあります。
ライフスタイルに合った家をつくるために、夫婦でしっかり話し合いましょう。
2.全体予算の把握と資金計画の立て方
注文住宅の最大のポイントは「予算」です。どんなに理想的な家を考えても、予算をオーバーしてしまうと実現は難しくなります。
まずは家の建設費用だけでなく、土地代や諸経費(税金、保険、引越し費用など)も含めた全体予算を把握しましょう。その上で、住宅ローンの返済額や金利を考慮し、無理のない資金計画を立てることが重要です。
金融機関や専門家と相談して、返済額が家計に負担をかけない範囲での予算設定を行いましょう。
3.信頼できる施工会社の探し方
家を建てるためには、信頼できる施工会社を選ぶことが不可欠です。施工会社選びのポイントは、まず過去の実績や評判をチェックすること。施工実績が豊富で、家づくりのスタイルや要望に柔軟に対応してくれる会社が理想です。
実際に施工した家を見学させてもらえる場合もありますので、直接自分の目で確かめるのも良いでしょう。
また、担当者との相性も大事です。わからないことや不安な点を気軽に相談できる信頼関係を築ける会社を選びましょう。
4.複数の施工会社から見積もりを取る
複数の施工会社から見積もりを取ることは、価格面だけでなく、サービス内容や品質を比較するために非常に有効です。見積もりを比較する際に注目すべきは、「詳細な内訳」や「含まれている項目」です。
たとえば、設備や建材の質、施工にかかる期間、保証内容などが含まれているかどうかを確認しましょう。単に価格が安いだけでなく、後々追加費用がかかりにくい透明性のある見積もりを重視することが大切です。
5.理想の家を建てる土地選び
家を建てる場所として土地選びは非常に重要です。立地や周辺環境はもちろんですが、土地の形状や土地の法的規制(建ぺい率、容積率など)も重要なポイントです。
理想の家を建てるためには、土地がその家に合っているかどうかをしっかり確認する必要があります。
また、交通アクセスや周辺施設(学校、スーパー、公園など)も家族のライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。土地を購入する前に専門家のアドバイスを受けると安心です。
建築・設計の具体的なポイント

注文住宅は、自分たちの理想の暮らしを実現するための自由度の高い家づくりです。しかし、その自由度ゆえに、何から手をつけたらいいのか迷ってしまう方も多いでしょう。
ここでは、間取り、動線、設備・内装という3つの具体的なポイントについて、わかりやすく解説します。
間取りの決め方と家族構成の考慮
間取りは家づくりの最も基本的な部分であり、家族全員が快適に過ごすための鍵となります。まずは、家族構成をしっかりと考え、必要な部屋数やその配置を決めましょう。
【子ども部屋】
子どもがいる家庭なら、将来的に成長に合わせて部屋を分けられるように余裕を持った設計を考えると良いでしょう。子どもが小さいうちは一緒に寝かせておき、成長と共に個室を作るなど柔軟性を持たせます。
【夫婦のプライベート空間】
リビングやダイニングは家族全員が使う場所ですが、夫婦の寝室や趣味の部屋はプライベートな空間として考え、静かな場所に配置することをおすすめします。
【収納スペース】
家族が多ければ、収納が重要になります。物が増えても散らからないように、クローゼットや納戸を十分に設けることを考えましょう。
また、将来のライフステージも考慮して間取りを決めることが大切です。子どもが大きくなると部屋の使い方が変わるため、最初から柔軟な間取りを意識しておくと安心です。
動線計画の重要性
動線とは、家の中で人が移動する経路のことを指します。動線計画は、家事の効率性や生活のしやすさに大きな影響を与えます。特に、以下のポイントに注意して設計すると良いでしょう。
【キッチンとダイニングの配置】
家事の中心であるキッチンは、ダイニングやリビングとの動線を短くすることが大切です。食事の準備や片付けがスムーズにできるように、動きやすい位置に配置しましょう。
【洗濯動線】
洗濯機、乾燥機、収納場所(物干し場)など、洗濯関連の動線も重要です。洗濯物を干す場所と収納場所を近くに配置することで、家事の負担が軽減されます。
【トイレ・お風呂の配置】
トイレやお風呂も家の動線に大きな影響を与えるため、家族が多い場合は複数のトイレを設けたり、お風呂場を寝室から近い場所に設けることで便利になります。
動線をしっかり考えることで、家事や生活が効率よく進み、ストレスの少ない生活が実現できます。
設備や内装の選び方
設備や内装の選び方は、家の使い勝手や雰囲気を大きく左右します。予算を考慮しつつ、必要な設備やおしゃれな内装を選びましょう。
【キッチン・バス・トイレの設備】
これらの設備は毎日の生活で使うものなので、使い勝手を最優先に考えた選択をしましょう。たとえば、キッチンは収納や作業スペースが広く、掃除しやすいものを選ぶと便利です。お風呂やトイレも、家族全員が快適に使えるようにサイズや機能を選んでください。
【床材や壁材の選定】
内装の素材選びは、家全体の雰囲気を決定づけます。木材やタイルなどの素材感をうまく組み合わせることで、温かみのある空間を作ることができます。特に床材はメンテナンスが必要なので、耐久性や掃除のしやすさを考慮して選びましょう。
【照明の配置】
明るさを調整できる照明や、部屋ごとに適した明かりを配置することで、空間の雰囲気が格段に良くなります。リビングは明るく広がりのある照明を、寝室は落ち着いた温かみのある光を選ぶなど、部屋ごとの使い方に合わせた照明計画が大切です。
設備や内装は家の快適さを左右するので、時間をかけて自分たちのライフスタイルに合ったものを選んでください。
注意したいポイントとよくある失敗例

注文住宅は、自分たちの理想の住まいを実現できる反面、様々な注意点やトラブルも潜んでいます。
見落としがちなコスト項目
建築費用や土地の購入費用以外に、このような費用がかかります。
・地盤改良費用
・外構工事費用
・照明・家具の購入費用
・保証費用や保険料
・引越し費用や仮住まいの費用
地盤が弱い場所に家を建てる場合、地盤改良工事が必要になることがあります。この費用は、最初の見積もりに含まれていない場合もあり、追加で発生することがあります。また、家が完成した後、照明器具やカーテン、家具を揃える費用も忘れがちです。
これらは初期費用として予算に加えておくと良いでしょう。後で発生してびっくりすることが多いので、最初の段階で細かくチェックし、予算に組み込んでおくことが大切です。
計画変更によるトラブルを防ぐコツ
家づくりの途中で計画を変更したくなることもあるかもしれませんが、計画変更は予算や工期に大きな影響を与えることがあります。計画変更をスムーズに行うためには、事前にしっかりとした準備とコミュニケーションが不可欠です。
家づくりの過程で変更は避けられないこともありますが、できるだけ最初に決めたプランを守ることが重要です。変更を加えると、その分時間や費用がかかるため、事前に十分に計画を練り、途中で後悔しないようにしましょう。
最初に決めたプランに不安がある場合は、早い段階で設計士に相談して改善策を見つけておくことをおすすめします。変更を加えた場合の契約内容や追加費用についても、明確に確認しておくことが必要です。
まとめ
注文住宅の家づくりでは、事前の計画や準備が成功の鍵を握ります。理想のライフスタイルを描き、予算や資金計画を明確にし、信頼できる施工会社を選ぶことが基本です。
さらに、間取りや動線計画、設備選びといった設計段階の工夫が生活の快適さを左右します。また、見落としがちなコスト項目を把握し、計画変更が必要な場合は早めに対処することで、トラブルを防ぎやすくなります。
家づくりは一生に一度の大きなプロジェクトです。焦らず一つ一つのポイントを押さえ、夫婦でしっかり話し合いながら進めることで、満足のいく住まいを実現することができるでしょう。